忙しい平日に十分な睡眠時間を確保できず、週末にまとめて「寝だめ」するという人も少なくないかと思いますが、そのような睡眠時間のバラツキが体内時計をリセットできなくして、血糖値に悪影響をおよぼし深刻な健康問題につながる可能性が最新の研究により示唆されています。
Ad libitum Weekend Recovery Sleep Fails to Prevent Metabolic Dysregulation during a Repeating Pattern of Insufficient Sleep and Weekend Recovery Sleep: Current Biology
https://www.cell.com/current-biology/fulltext/S0960-9822(19)30098-3
Weekday–Weekend Sleep Imbalance Bad for Blood Sugar Regulation - Scientific American
https://www.scientificamerican.com/podcast/episode/weekday-weekend-sleep-imbalance-bad-for-blood-sugar-regulation/
「睡眠不足はさまざまな生理学的システムに影響をおよぼします。心血管疾患のリスクが高まり、体重が増加し、インスリン感受性が低下するため、糖尿病のリスクも高まります。たった1晩か2晩十分に眠れなかっただけで、人は簡単に睡眠不足になります」と語るのは、コロラド大学ボルダー校の統合生理学部で助教授を務めるクリストファー・デプナー氏。
多くの人々が平日の睡眠不足を補うために休みの日に目覚まし時計のアラームを止めますが、平日が始まるとまた寝不足の日々がスタートするというケースが多いものです。「このように、平日に睡眠不足を積み重ね、週末に多く眠るというような不規則な睡眠サイクルを繰り返すと、肥満や代謝性疾患のリスクにどのように影響を与えるのか、この疑問に我々は興味を持っています」とデプナー氏は語っています。
睡眠時間のバラツキが身体におよぼす影響について興味を持ったデプナー氏とその同僚は、被験者を集めて9日間におよぶ居眠りイベントを開催しました。被験者のうち1つのグループは一晩中眠ることが許されており、もう1つのグループは毎晩5時間しか睡眠が許されませんでした。そして、3つ目のグループには平日は5時間、休日は無制限という「平日に睡眠不足を経験し休日に寝だめする人々」を再現した睡眠パターンを取ってもらったそうです。
実験の結果についてデプナー氏は、「仕事や学校のある日に不十分な睡眠時間しか確保できない状態を続けると、人々は必要以上に食事をするようになり、体重増加につながることがわかりました」と語っています。
研究に参加したコロラド大学ボルダー校で統合生理学の教授を務めるケン・ライト氏は、睡眠不足がおやつの増加につながると指摘。さらに驚くべきことに、週末の寝だめがそれほど助けにはならず、事態を悪化させる可能性すらあると語っています。
ライト氏は「週末にたくさん寝たあと、仕事や学校のある日に不十分な睡眠時間しか取れない状態に戻った場合、肝臓と筋肉のインスリン感受性もしくは血糖調整レベルが下がることを発見しました。慢性的に不十分な睡眠しか取れず、体内時計が正しくリセットできない人の場合、週末以降に特定の組織の血糖値を調整する能力が低下する可能性があります」と語っています。
睡眠時間のバラツキにより生じる肉体への悪影響をなくすには、「枕とデートし、おやつを素敵な夢と交換すること」が必要だとScientific Americanは挙げています。
https://gigazine.net/news/20190315-sleep-imbalance-blood-sugar-regulation/
Ad libitum Weekend Recovery Sleep Fails to Prevent Metabolic Dysregulation during a Repeating Pattern of Insufficient Sleep and Weekend Recovery Sleep: Current Biology
https://www.cell.com/current-biology/fulltext/S0960-9822(19)30098-3
Weekday–Weekend Sleep Imbalance Bad for Blood Sugar Regulation - Scientific American
https://www.scientificamerican.com/podcast/episode/weekday-weekend-sleep-imbalance-bad-for-blood-sugar-regulation/
「睡眠不足はさまざまな生理学的システムに影響をおよぼします。心血管疾患のリスクが高まり、体重が増加し、インスリン感受性が低下するため、糖尿病のリスクも高まります。たった1晩か2晩十分に眠れなかっただけで、人は簡単に睡眠不足になります」と語るのは、コロラド大学ボルダー校の統合生理学部で助教授を務めるクリストファー・デプナー氏。
多くの人々が平日の睡眠不足を補うために休みの日に目覚まし時計のアラームを止めますが、平日が始まるとまた寝不足の日々がスタートするというケースが多いものです。「このように、平日に睡眠不足を積み重ね、週末に多く眠るというような不規則な睡眠サイクルを繰り返すと、肥満や代謝性疾患のリスクにどのように影響を与えるのか、この疑問に我々は興味を持っています」とデプナー氏は語っています。
睡眠時間のバラツキが身体におよぼす影響について興味を持ったデプナー氏とその同僚は、被験者を集めて9日間におよぶ居眠りイベントを開催しました。被験者のうち1つのグループは一晩中眠ることが許されており、もう1つのグループは毎晩5時間しか睡眠が許されませんでした。そして、3つ目のグループには平日は5時間、休日は無制限という「平日に睡眠不足を経験し休日に寝だめする人々」を再現した睡眠パターンを取ってもらったそうです。
実験の結果についてデプナー氏は、「仕事や学校のある日に不十分な睡眠時間しか確保できない状態を続けると、人々は必要以上に食事をするようになり、体重増加につながることがわかりました」と語っています。
研究に参加したコロラド大学ボルダー校で統合生理学の教授を務めるケン・ライト氏は、睡眠不足がおやつの増加につながると指摘。さらに驚くべきことに、週末の寝だめがそれほど助けにはならず、事態を悪化させる可能性すらあると語っています。
ライト氏は「週末にたくさん寝たあと、仕事や学校のある日に不十分な睡眠時間しか取れない状態に戻った場合、肝臓と筋肉のインスリン感受性もしくは血糖調整レベルが下がることを発見しました。慢性的に不十分な睡眠しか取れず、体内時計が正しくリセットできない人の場合、週末以降に特定の組織の血糖値を調整する能力が低下する可能性があります」と語っています。
睡眠時間のバラツキにより生じる肉体への悪影響をなくすには、「枕とデートし、おやつを素敵な夢と交換すること」が必要だとScientific Americanは挙げています。
https://gigazine.net/news/20190315-sleep-imbalance-blood-sugar-regulation/