「自宅へ納車」の慣例変わる? 自動車業界の「納車引き取り」問題 苦しい現場
自動車業界の慣例「納引き」 人手不足で重荷に
石川県の自動車販売店協会が一般向けに、「納車・引取り等についてのご協力のお願い」と
題したポスターを作成し、2020年4月現在、加盟する販売店などに順次掲示しています。
これは、販売店のスタッフが顧客の自宅まで新車を届けたり、車検対象車を引き取りに行ったりする、
いわゆる「納引き」について、スタッフの負担が大きいことから、店頭での納車やクルマの持ち込みに協力してほしいという内容です。
自動車業界において、納引きはある種の慣例となっており、石川県自動車販売協会がこのような呼びかけを出すのは
初めてだといいますが、近年、全国的に見直す動きが広がっているそうです。
「新車については店頭での引き渡しが浸透してきたものの、問題は点検整備の現場です」とのこと。
単純に考えても、クルマを顧客の元へ引き取りに行くだけで2名が必要になる一方、
整備業界は構造的な人手不足で、負担が大きくなっているといいます。
「『クルマを整備に持ち込む時間がない』『帰りの足がない』など、お客様にも様々なご事情があるでしょう。
ただ、納引きの料金を別途設定したとしても、納引きで失われる『技術』は代替できません。
そのぶんの時間を整備に充てる必要があります」(石川県自動車販売協会)
昔からの慣例を変えるのは容易ではなく、販売店は弱い立場にあるといい、まずは納引きが当たり前という
意識を変えるために呼びかけたとのこと。全国では、納引きをやめたことでスタッフの残業時間が激減した例もあるそうです。
後略
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200412-00095454-norimono-bus_all