
「英王室はそれでも黒人プリンセスを認めない」
Meghan Markle 'Won't Be Allowed to Be Black Princess'
2017年11月28日(火)16時50分
<黒人の母をもつマークルとヘンリー王子の婚約を認めたからといって、英王室とイギリスの人種差別主義は簡単には変わらない>
イギリスのヘンリー(通称ハリー)王子と米女優メーガン・マークルの婚約が報じられた11月27日、
英ガーディアン紙のコラムには「イギリス人の人種との関わり方が永久に変わる」と大きな見出しが躍った。
もちろん、婚約の知らせを喜ぶ声もある。
けれども、喜ぶのはまだ早い。イギリスの著名な学者2人によれば、マークルは王室のアドバイザーから
「バイレイシャル(異人種間、とくに白人と黒人子ども)」であることを隠すよう言われる可能性が高く、イギリスの根強い人種差別をさほど改善させることにはならないという。
バーミンガム・シティ大学の社会学准教授で、ヨーロッパで初めて黒人研究課程を設立したケヒンデ・アンドリュースは本誌に対し、
「黒人のプリンセスは受け入れられないだろう。マークルが受け入れられるには、白人として振る舞うしかない」と述べた。
だが、マークルの前途は多難だ。義理の祖父になるフィリップ殿下は人種差別主義者として有名で、ケニア人の女性に「君は女性かね?」と聞いたことがある。
こんな身内がいれば、王室についてマークルを指導する教育係も、黒人の血筋を公言することを控えるよう釘を刺すしかないかもしれない。
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/11/post-8999.php