
長雨でアイス・氷菓メーカー各社が苦戦し、試練の夏となっている。氷菓「ガリガリ君」を生産する赤城
乳業は7月下旬〜8月中旬の販売が例年より10%強減り、減産体制に入った。担当者は「当初は猛暑を見
込んでいたのに……ボロボロです」と頭を抱える。
「雪見だいふく」や「爽」などを手がけるロッテも8月前半の販売が例年比10%減。森永乳業も売れ筋
の「ピノ」「パルム」など以外は苦戦中で「8月の天候不順は痛い」と渋面だ。「エッセルスーパーカップ」
の明治も「雨より低気温の影響で全体的に動きが悪い」という。
日本アイスクリーム協会によると、最高気温が22〜23度を超えるとアイスクリーム、30度超で氷菓や
かき氷が売れやすくなる。ただ、同協会の桜木正実専務理事は「同じ25度でも春先とお盆では感じ方が違う。
8月に最高気温が30度を下回る日が続くと影響が大きい」と話す。
もっとも、アイス・氷菓の国内販売総額は2007年度の3706億円から16年度の4939億円へ増加。
1960年代に協同乳業の「ホームランバー」を食べて育った団塊世代の消費に支えられ、少子高齢化の中で
健闘している。各社の業績は堅調で「西日本への在庫の回送や、秋冬向け新商品の投入前倒しなどで当座はし
のげる」(桜木氏)見通しだ。
また、東武百貨店池袋本店(東京都豊島区)屋上のビアガーデンは、昨年までの500席に加えて今年新た
に180席を設けたが、一部しか屋根がないことが響き、苦戦している。担当者は「かき入れ時なのですが」
とため息をつく。【和田憲二、林田七恵、安高晋】
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170817-00000060-mai-soci
日照不足で2,400億円損失か 消費低迷も
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20170817-00000548-fnn-soci