オンラインで本人確認を行うシステム「eKYC」を通じネットバンクの口座を不正に開設しようとしたとして、埼玉県警サイバー犯罪対策課は16日、新潟県の会社員男性(41)を、詐欺未遂と私電磁的記録不正作出・同供用の疑いで逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。2018年にオンラインでの本人確認が可能になり、eKYCは自治体や金融機関などで幅広く利用されている。eKYCを悪用した事件の検挙は珍しいとみられる。
逮捕容疑は21年11月上旬、オンラインで5回にわたってうその個人情報を入力した上、eKYCにおける本人確認で偽造したマイナンバーカードを撮影するなどし、不正にネットバンクの口座開設を申し込んでキャッシュカードをだまし取ろうとしたとしている。
捜査関係者によると、男性から送信されたマイナンバーカードの写真をネットバンクの担当職員がチェックしたところ、カードに印字された文字が不自然だったことなどから偽造に気づいたという。ネットバンクから情報提供を受け、埼玉県警が捜査していた。【平本絢子】
毎日新聞 2022/5/16 10:06(最終更新 5/16 10:06) 448文字
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