誰か読んでくれたらうれしい
「いやいや、そんなことはないですよ」
苦笑交じりに私にこう返すのは我が国を代表するオナニストの頂点に君臨する男だ。
今回私がこうして取材をする事に関係なく有名である彼にどうして今更インタビューなどをするのか、未だに分からぬまま和やかな談笑が始まってしまった。
「ですがそうですねぇ。フィニッシュ直後は喪失感というよりは虚無の渦に巻き込まれると表現した方が正しいでしょう？」
やはり彼は天才だ。まさかこんな発想がするりと日常の会話の中でさもあたりまえかのようにでてくるのだから。
ここまでは取材するまでも無く分かり切っている事である。
苦笑交じりに私にこう返すのは我が国を代表するオナニストの頂点に君臨する男だ。
今回私がこうして取材をする事に関係なく有名である彼にどうして今更インタビューなどをするのか、未だに分からぬまま和やかな談笑が始まってしまった。
「ですがそうですねぇ。フィニッシュ直後は喪失感というよりは虚無の渦に巻き込まれると表現した方が正しいでしょう？」
やはり彼は天才だ。まさかこんな発想がするりと日常の会話の中でさもあたりまえかのようにでてくるのだから。
ここまでは取材するまでも無く分かり切っている事である。
「うーん、最近はソロプレイの幅がどんどんと製品によって広がっていますよね？
確かにこれは全体の流れと言いますか、業界的には良い事なのでしょうけれども個人としてはどうにも首をかしげざるを得ないんですよ。
いえ、製品自体に文句などはこれっぽちもありませんとも。
けれど一般の方々がまるで我々プロの行為を無為だと感じてしまう事に疑義を呈したいんです」
彼はどことは言わないがおかしいのだ。彼の中では当然の論理も、私達にとっては宇宙人よりも理解不能な音にしか過ぎない。
きっと私達の中に無い回路が彼の中にはあるのだ。それでも私は彼の白熱している議論に首を突っ込まなければならない。
『分かりません、だから書けません』なんてことがまかり通る話でもないのだから。1億人が待っている。否、百億万人もの人々が彼の頭の中を覗きたいのだ。
その人々の為に私はさらに奥深くへと進むのだ。
確かにこれは全体の流れと言いますか、業界的には良い事なのでしょうけれども個人としてはどうにも首をかしげざるを得ないんですよ。
いえ、製品自体に文句などはこれっぽちもありませんとも。
けれど一般の方々がまるで我々プロの行為を無為だと感じてしまう事に疑義を呈したいんです」
彼はどことは言わないがおかしいのだ。彼の中では当然の論理も、私達にとっては宇宙人よりも理解不能な音にしか過ぎない。
きっと私達の中に無い回路が彼の中にはあるのだ。それでも私は彼の白熱している議論に首を突っ込まなければならない。
『分かりません、だから書けません』なんてことがまかり通る話でもないのだから。1億人が待っている。否、百億万人もの人々が彼の頭の中を覗きたいのだ。
その人々の為に私はさらに奥深くへと進むのだ。
「あー、なんと言えばよいのでしょうか。その製品を使う事によって得られる快楽と言うのはですね？我々のプロが得ているものと全く同じなんですよ。
今あなたなら何がいけないんだって思いましたね？その説明をどうするべきか迷ってるんですよねぇ。
単純明快に言うならば労せずに手に入れた快感は価値があるのかという話なのですが、ここはスタートラインであってゴールでは無いじゃないですか。
え？それならここから話を広げればいいんですか？あ、この意味すらも微妙に分からないんですね？了解です。
ではまず想像してみてください。あなたはルックス抜群のイケメンまたは美女で、頭も良く、誰からも良く思われる性格で、若手社長です。
考えましたね？今の自分とかけ離れすぎていて全く想像できない？無理矢理でも思いこんでください。
ではでは、そんなあなたは次に何を目標に生きてゆきますか？可愛い彼女か彼氏ですか？それとも国を率いてゆきますか？今のままでいいですか？
誰がどんな考えを抱くかは分かりませんが大勢の人が現状が良いのであればそこから先に進むのも戻るのも怖くなると思うんです。
何よりもあなた自身が自分を縛ってしまう。ＳＭの話ではなくてですよ？それは分かる？
現状に満足してしまう事は何より恐れることだと思うんです。
そりゃ確かに製品を使う事によって快楽を得る事は簡単でしょう。買って使うだけなんですもん。
けれど私達はそれだけでは満足できない。普通に使うのは当たり前なんですよ。その先を知りたい。
製品と言う枷に縛られてしまえば、使わない想像力と言うものは当然落ちていきますよね？
妄想だけで至るれていたあの頃。ネット環境が充足している今とではどう考えても今の方が楽でしょう？
けれどそれでは意味がないんですよ。自分の中のリビドーを発散するために何よりもの妄想力が必要です。けれどそれに合致するオカズがなければどうするんですか？
諦める？妥協する？それじゃあダメなんですよ！！
妄想の中で形を得た自分にとっての最高のあの人で楽しみたいじゃあないですか！！」
今あなたなら何がいけないんだって思いましたね？その説明をどうするべきか迷ってるんですよねぇ。
単純明快に言うならば労せずに手に入れた快感は価値があるのかという話なのですが、ここはスタートラインであってゴールでは無いじゃないですか。
え？それならここから話を広げればいいんですか？あ、この意味すらも微妙に分からないんですね？了解です。
ではまず想像してみてください。あなたはルックス抜群のイケメンまたは美女で、頭も良く、誰からも良く思われる性格で、若手社長です。
考えましたね？今の自分とかけ離れすぎていて全く想像できない？無理矢理でも思いこんでください。
ではでは、そんなあなたは次に何を目標に生きてゆきますか？可愛い彼女か彼氏ですか？それとも国を率いてゆきますか？今のままでいいですか？
誰がどんな考えを抱くかは分かりませんが大勢の人が現状が良いのであればそこから先に進むのも戻るのも怖くなると思うんです。
何よりもあなた自身が自分を縛ってしまう。ＳＭの話ではなくてですよ？それは分かる？
現状に満足してしまう事は何より恐れることだと思うんです。
そりゃ確かに製品を使う事によって快楽を得る事は簡単でしょう。買って使うだけなんですもん。
けれど私達はそれだけでは満足できない。普通に使うのは当たり前なんですよ。その先を知りたい。
製品と言う枷に縛られてしまえば、使わない想像力と言うものは当然落ちていきますよね？
妄想だけで至るれていたあの頃。ネット環境が充足している今とではどう考えても今の方が楽でしょう？
けれどそれでは意味がないんですよ。自分の中のリビドーを発散するために何よりもの妄想力が必要です。けれどそれに合致するオカズがなければどうするんですか？
諦める？妥協する？それじゃあダメなんですよ！！
妄想の中で形を得た自分にとっての最高のあの人で楽しみたいじゃあないですか！！」
彼の話をただ首を垂れて聞くしか僕には出来なかった。一体何が彼をここまで突き動かすのか。その原動力を私は訊ねてみたくなった。
オナニストにこんな事を聞くのは失礼かもしれない。タブーに近い質問でしかない。それでも私は聞きたかった。
『オナニストにとってセックスとオナニーの違いとは何なのか』
オナニーは数百億の子種を無為に消費する行為にしか過ぎない。その時に得られる快楽を享受していると言えばそうなのだが、セックスはどうなのだろうか。
当然セックスには相手が必要だ。どうした所でオナニーにはならない。彼はどういう答えを返すのだろうか。
オナニストにこんな事を聞くのは失礼かもしれない。タブーに近い質問でしかない。それでも私は聞きたかった。
『オナニストにとってセックスとオナニーの違いとは何なのか』
オナニーは数百億の子種を無為に消費する行為にしか過ぎない。その時に得られる快楽を享受していると言えばそうなのだが、セックスはどうなのだろうか。
当然セックスには相手が必要だ。どうした所でオナニーにはならない。彼はどういう答えを返すのだろうか。
「……なるほど。オナニーとはただただ快楽を得ているだけで産まれる筈かもしれない命を捨てていると。そう言いたいんですね？」
いや、私はそこまではいっていないのだが……。
「確かにあなたの言う通りです。オナニーによって出してきたザーメンの中には星の数ほどの子種達がいるでしょう。
けれども一つこれはオナニストとして否定しておきたい部分があります。オナニーとセックスは別物です。その中で自分はオナニーを選び極めたのです。
セックスは合同競技です。オナニーは個人競技です。相手の事を考えずに自分の中に没頭するという点ではオナニーの方が良いと私は思うのです。
はいそうですね。自分は童貞です。だからと言ってセックスをけなす考えはありませんよ？自分には向いていないと言うだけで。
結局セックスは気をつけないと子供が出来てしまうという危険性がありますよね。競技としてそれはあまり健全とはいえません。
第一線で戦っている人たちが、ほんの些細なミスで子供が出来てしまう事も一度や二度ではなかったでしょう？
そうなった場合に宿った命と競技人生のどちらをとるのかは、未だに世間でもプロでも正解なんて出ません。これから先出る事も無いでしょうね。
だからオナニーなんですよ。命が宿る事も無い無為な行為。それは否定できませんが、競技としては何よりも完結しきっている。でしょう？」
いや、私はそこまではいっていないのだが……。
「確かにあなたの言う通りです。オナニーによって出してきたザーメンの中には星の数ほどの子種達がいるでしょう。
けれども一つこれはオナニストとして否定しておきたい部分があります。オナニーとセックスは別物です。その中で自分はオナニーを選び極めたのです。
セックスは合同競技です。オナニーは個人競技です。相手の事を考えずに自分の中に没頭するという点ではオナニーの方が良いと私は思うのです。
はいそうですね。自分は童貞です。だからと言ってセックスをけなす考えはありませんよ？自分には向いていないと言うだけで。
結局セックスは気をつけないと子供が出来てしまうという危険性がありますよね。競技としてそれはあまり健全とはいえません。
第一線で戦っている人たちが、ほんの些細なミスで子供が出来てしまう事も一度や二度ではなかったでしょう？
そうなった場合に宿った命と競技人生のどちらをとるのかは、未だに世間でもプロでも正解なんて出ません。これから先出る事も無いでしょうね。
だからオナニーなんですよ。命が宿る事も無い無為な行為。それは否定できませんが、競技としては何よりも完結しきっている。でしょう？」
彼の思いは伝わった。この質問を投げかけると無論怒り狂うオナニストの方もいるのだ。と言うかそっちが普通だろう。
それなのに彼は冷静に淡々と答えてくれた。内心怒っているのかもしれないが、それでも答えてくれたのだ。何よりも嬉しい事だ。
順番を間違えたかもしれないが、その後彼に対して一日のプレイ回数や食生活について聞いた。
やはり年には勝てないらしく昔の10回と比べれば、回数自体は5回と落ちているらしい。だが、その分一回一回のプレイの質を高めているとの事だ。
それに絶対にのまないと思っていたはずの亜鉛プロテインを飲んでいるそうだ。白髪が減っていると教えてくれた。
それなのに彼は冷静に淡々と答えてくれた。内心怒っているのかもしれないが、それでも答えてくれたのだ。何よりも嬉しい事だ。
順番を間違えたかもしれないが、その後彼に対して一日のプレイ回数や食生活について聞いた。
やはり年には勝てないらしく昔の10回と比べれば、回数自体は5回と落ちているらしい。だが、その分一回一回のプレイの質を高めているとの事だ。
それに絶対にのまないと思っていたはずの亜鉛プロテインを飲んでいるそうだ。白髪が減っていると教えてくれた。
そして、順調に進みインタビューは3時間ほどで無事終わった。私から今日の事についてお礼を告げると
「こちらこそ今日はありがとうございました。自分自身の考えを改めて再確認する事が出来たので、本当に良かったです。
また今度呑みにでも行きましょう」
との快いお返事を頂けた。
さて、私はこれを会社に持ち帰り会社全体で記事に関する事を決めてゆく。大物の特集記事なのだから当然大変なのはこれからだ。
一日二日と日が過ぎてゆくにつれてどんどんと疲れがたまってくる。しかし、それでも彼のあの発言から勇気をもらった身としてはこんなところで力尽きる訳にはいかないと、力を振り絞り原稿を進めた。
「こちらこそ今日はありがとうございました。自分自身の考えを改めて再確認する事が出来たので、本当に良かったです。
また今度呑みにでも行きましょう」
との快いお返事を頂けた。
さて、私はこれを会社に持ち帰り会社全体で記事に関する事を決めてゆく。大物の特集記事なのだから当然大変なのはこれからだ。
一日二日と日が過ぎてゆくにつれてどんどんと疲れがたまってくる。しかし、それでも彼のあの発言から勇気をもらった身としてはこんなところで力尽きる訳にはいかないと、力を振り絞り原稿を進めた。
そうして全員で書きあげた彼のインタビュー記事は、巻頭に大々的な写真と見出しをつけて完成に至った！！
私達の雑誌は週刊なのでこれは来週号になる予定だ。特に大きな話題も無い訳だしこのまま行けば無事に発刊出来るだろう。
私達の雑誌は週刊なのでこれは来週号になる予定だ。特に大きな話題も無い訳だしこのまま行けば無事に発刊出来るだろう。
そう思っていた矢先のことだった。若手の外回りの社員がケータイを片手に慌てた様子で社内に戻ってきた。汗だくで何がなんでも早く伝えなければいけないという強い意志を感じた。
私はその社員を落ち着かせ、話を聞くととんでもない事が判明した。
「あのオナニストが、セックスプレイヤーに転向するって」
息も絶え絶えに告げた若手の言葉を聞いた私は、目の前が真っ暗になった。
私はその社員を落ち着かせ、話を聞くととんでもない事が判明した。
「あのオナニストが、セックスプレイヤーに転向するって」
息も絶え絶えに告げた若手の言葉を聞いた私は、目の前が真っ暗になった。
そして私は
「結局セックスしたいんじゃねーかよ！！！！！！！！！！」
と叫んだのだった。
「結局セックスしたいんじゃねーかよ！！！！！！！！！！」
と叫んだのだった。
これで終わり。
何か感想とか批評とかあったらおねがいします。
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いいことありますよーに『金持ちになる方法 羽山のサユレイザ』とはなんですかね
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